人材流動化における技能実習生の位置付け

日本では「人材流動化」が遅れています。転職経験者の割合はドイツ42.7%、アメリカ38.2%、イギリス34.7%に対し、日本は僅か5.8%と低く、特に大企業ではその傾向が顕著に現れています。

昨今、日本でも「働き方改革」で多様な働き方を受入れる機運が高まり、フリーランスや副業が推奨されています。フリーランスとは、特定の企業や団体、組織に専従せず自らの技能を提供することで社会的に独立した個人事業主で、日本では「自由業」に分類されます。フリーランス比率はアメリカ35%、日本は17%と半分以下に留まり、派遣労働者や非正規雇用の「雇用の調整弁」としての弊害が目立っいます。総務省2018年「労働力調査」では、非正規雇用者数は2165万人と4割まで高まっています。

現在、産業革命に匹敵する変革期も、平成30年労働経済白書で日本のスキルや学歴のミスマッチは OECDで最も高く、教育先進国フィンランドは33.6%、日本は68.2%と2倍で、「人材流動化」の足枷となっています。日本の企業が費やす能力開発費用は低く、米国に較べ1/20と圧倒的な低水準にあります。経済産業省「IT人材需給に関する調査」では、AIやIoTに関わる先端IT人材は不足拡大、受託開発や保守運用を担う従来型IT人材は余ると指摘され、新しいスキルの計画的修得が求められます。

海外人材も「雇用の調整弁」で「人材流動化」が進んでいません。出入国在留管理庁によると、2019年末の実習生は全国41万人で5年前の2.5倍、ベトナム人は半数の21万人と急増しています。しかし、技能実習制度は細分化された業種単位で「人材流動化」に対応しておらず、ひとたび人材過剰となると失踪など引き起こします。19年の実習生の失踪者数は14年の1.8倍の8796人、ベトナム人技能実習生は7割の6105人で6倍に、3%が失踪しています。

技能実習生が安心できる雇用環境維持のため、人材流動化の取り組みが海外人材まで幅広く適用されることを期待します。

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