制度導入に向けた旅館の課業管理(1)

更新日:8月22日


 令和2年2月から2号対象職種、つまり3年間技能実習として受け入れ可能な職種に「宿泊業」が加わりました。慢性的に人手不足に悩む業界にとっては念願の改定です。しかし折悪くのコロナ禍でインバウンドはもとより旅行業全体が大変な影響を受けたことはお話するまでもないでしょう。当然、中には人手不足が一気に解消・・・どころか社員に休暇を取ってもらいながら助成金で賃金を賄う状況になり、入国規制等で往来がままならないことも加わり、技能実習生への関心がトーンダウンしている事業者も見受けられます。しかし中には、アフターコロナにおける人材として熱い視線を向けている会社もあります。

 そんな宿泊業者(温泉旅館、45室)からこんなお尋ねがありました。「実習生にはどんな仕事からさせればいいのでしょうか。日本人の高卒社員を受け入れるのとどう違うのでしょうか。」 もちろん技能実習ガイドラインに沿った業務であることは言うまでもありませんが、私は次の「2つの軸」で館内の仕事を整理してみることを薦めています。

 軸の一つは「定型業務⇔非定型業務」、もう一つは「日本語使用場面が多い⇔少ない」です。これをマトリックスの4象限に置き、館内の各業務をプロットしたときに、「定型・日本語少ない」が1番、「非定型・日本語少ない」が2番、「定型・日本語多い」が3番、「非定型・日本語多い」が4番、この順に3年間の計画を立てます。疑問に思われるのが2番と3番、どうしてこの順位になるのかという点でしょうか。


 実は技能実習生で日本に来る若者は選抜されて来るだけあって、考える力・応用力についてはそれなりの能力を持っている場合が多いのです。一方で日本語の習得にはそれなりの時間がかかるため、仕事面での応用の方が、日本語の上達よりも早いことからこうアドバイスしています。具体的な業務で挙げると、最初に取り組む「定型・日本語少ない」業務とはルームメイド・清掃・配膳などの業務ということになるでしょう。ちなみに例えば日本人の高卒社員との違いは、この2と3が逆になるということでしょう。

 これは旅館に限った方法ではありませんが、早く戦力化したい、少しでも高度な仕事を覚えて欲しいという事業者さんは、日本語と仕事を切り離して教えることも検討の一つとなるでしょう。







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