技能実習生制度を海外進出の足掛かりに

技能実習制度の国策としての背景のひとつは、「グローバル社会への貢献」です。技術・技能の進んだ国で実際に仕事に携われることは、これからの成長が期待される国々の若者のビジネススキル習得に、何にもまして有益なものとなることでしょう。日本の産業界でも企業研修として多くの実習が活用されていますが実務を伴った体験型のものが人気です。ビジネス能力習得において実習体験ほど実践的なものはないのです。


例えば時を遡って、日本の自動車産業黎明期にフォードやGMの工場などで日本の若い生産技術者などが実習できていたとしたら、どれほど技術進歩に貢献できたことでしょうか。彼らは外車を日本に持ち帰り分解研究したのです。例えば現代においてオートバイが多くの人々の交通手段となり、リゾートとして注目されつつある観光地開発が盛んなベトナムの若者が日本の自動車整備工場や温泉旅館などで「自動車整備技術やおもてなしの心」を実際に自ら現場に立ち実践することができれば、何にも替え難い財産となることでしょう。


一方、日本企業にはどのようなメリットが考えられるでしょうか。日本は人口減少社会に直面し、経済規模はますますシュリンクしてしまうことは避けがたい状況です。市場を海外に求めるのはひとつの方法論でしょう。数年前に「NHKナビゲーション日本流外国人を育て世界へブータン」という番組を見ました。富山の小規模建設業者が山間部の工事現場でブータンからの人材を活用している事例が放映されました。傾斜の多い山間部の現場で建機などをどのように扱ったら良いかというノウハウを彼らは取得できたのです。ブータンはちょうど富山県と同じような地形が多く、まさに日本で働いて得たノウハウを活かすことができ、実習を積んだ建設会社のブータン支店メンバーとして大活躍しているとの報道でした。


ビジネスにはご縁というものがあります。日本の中小企業者と外国人材というご縁がwin-win の関係に発展したこのような好事例もたくさん報告されつつあります。

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