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5S特に2S整理・整頓の話

 私は以前、工場診断のためにベトナムの縫製工場に伺ったときがあります。ホーチミンの街の中は雑然としており(それがいいのですが)、工場の中も「整理・整頓」されているとは言い難い状態でした。現地の日本人の工場長にお話を聞くと以下のようなことをおっしゃっていました。

 ①とにかくモノが多い。

 ②要らないモノが多すぎる。要らないものを買うために不要なお金を使っていた

 ③「モノを捨てなさい」から始まる

 この内容、実はベトナムの工場だからというわけではありません。日本の中小企業の工場でもかなりの確率で遭遇します。だからベトナムの工場も日本の工場もあまり変わりはないと思っています。

 日本において5Sその中でも2Sである「整理・整頓」は仕事の基本とされています。特に製造業では工場における管理技術の根幹として2Sは位置づけられています。2Sで一番難しいのは「整理」です。個人的には「整理」ができれば2Sの7,8割は達成だと思っています。

 ここで2S「整理・整頓」について少し説明します。「整理」とは、要るモノと要らないモノに分け要らないモノは捨て要るモノだけを残す、「整頓」とは、要るモノを使いやすく配置する。このあたりの言葉の定義についてはいろいろな書物で少しずつ違うのであまり気にしないでください。

 さて来日する技能実習生ですが、5Sについてはベトナムの送り出し機関、来日時の語学研修機関でも教えられてきています。したがってそもそも5Sとは何ぞや?という初歩から現地の人々に教えなければならなかった件の縫製工場の苦労は技能実習生については少ないでしょう。むしろ受入れ側の企業がきちんと「整理・整頓」ができているかどうかの方が問題です。2Sができていない企業で技能実習生だけにそれを求めてもまず不可能です。技能実習生受け入れを企業活動のターニングポイントとして設定し、彼らを受け入れる前に2S活動を展開してみてもいいのではないでしょうか。

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